投稿内容:「FileMaker営業支援ツールの改善サポート事例[vol.2]」
抜本的な改善
Dさまの事例[vol.2]です。
[vol.1]で洗い出した問題点をおさらいしてみましょう。
(1)ファイルの構造を理解できないまま作成されている。
(2)リレーションの構造に問題がある。
(3)見たいデータが見れていない。
(4)PCとiPhoneの連携に手間がかかっている。※対応の優先低い
初日に、(3)を暫定的に対処しました。
これまでなかなか自分の見たいデータをスムーズに見ることができず、モヤモヤしながら運用をしていたそうです。
TOPページに必要なデータをポータル表示するように手を加えてもらい、一時的ながらモヤモヤを解消してもらうことができました。
しかし、より充実した営業活動ツールにご自身でグレードアップしていくには、やはり(1)と(2)の問題を解決しないといけません。
特に(2)のリレーションの構造は、教室の時間の制約があったからかアンカーブイ方式にはなっていませんでした。
アンカーブイ方式とは、異なる用途ごとにリレーションを分けるやり方です。
用途ごとにテーブルオカレンスやリレーションが分かれるので視覚的にも把握しやすくなります。
用途ごとにテーブルオカレンスやリレーションが分かれるので視覚的にも把握しやすくなります。
テーブルオカレンスとは、僕は仮想テーブルということにしていますが、自由に複製したり、自分の付けたいテーブルオカレンス名に変更することができます。
この複製できるという性質を使って、把握しやすいリレーションを組むことが、後々のファイルの拡張性に関わってきます。
いろんなリレーションの組み方はあると思いますが、高レベルの技術開発者になることが目的ではないので、まずは分かりやすいアンカーブイ方式で構築するのが良いと僕は思っています。
そういうこともあって、抜本的な改造を推奨し、喜んで同意を得て頂きました(^-^)
(1)のファイル構造を理解できていないと、今後ご自身で改良や機能追加をすることができません。
そこで、リレーションをイチから組むことにして、(1)と(2)をまとめて網羅できるように進めようと思いました。
(1)と(2)がある程度解決できれば、おのずと(3)も楽に整備できるようになると期待できます。
まとめると、次のように進めていくことにしました。
●現状のファイルを運用しながら、並行で新ファイルを作成する。
●新ファイルがある程度整備できたら、現状のファイルと入れ替えて運用を継続する。
●新ファイル作成では、現状のリレーションシップを一旦すべてクリアする。
●もう一度営業フローを見直して、必要があればファイル構造自体も見直す。
●イチからリレーションを組んでいく過程で、ファイル構造やリレーションについても学んでもらう。
ちなみに、これは個人で使用しているFileMakerファイルなのでこのような進め方になっています。
複数人数で運用していたりサーバーを使用しているなど、状況によって進め方は当然ながら変わってきます。
営業フローとファイル構造の見直し
さて、実際に営業フローとFileMakerツールとの関連を見直してみると、「そういえばここはこうなっていた方が嬉しい」「前はこうなっていたけどこうしたい」といった、今まで出てこなかった要望が出てきました。
こういうのが出てくると僕はとても嬉しく思うのです(*´▽`*)
ほんの小さなことでも何かが引っかかっていると、ノドに刺さったトゲのように後になって違和感として出てきてしまいます。
こういうことを制作の前に拾い上げておくことは、よりスムーズな運用開始にもつながります。
このあたりの、いわゆる”仕様を考えること”が一番時間がかかるし、かけるべきだとも思います。
とはいえ、仕様が固まる前に作り始めることも多いのですが(汗)
そう、この辺がFileMakerの利点だと思っていますが、とりあえずざっと作って動かしてみて、違ったらサッと変更して、といったことも出来るのが良いですね。
もちろん、FileMakerの特性をしっかり把握していないといけませんが、こうして開発期間を短くできるのがFileMakerの特徴のひとつでもあります。
新旧ファイルの入替
そして旧ファイルのデータを新ファイルに移行してもらい、新ファイルでの運用に切り替えてもらいました。
この新旧入れ替えまでの間に、ファイル構造やリレーションについての知識を実践を通して深めて頂きました。
僕は基本的に、操作はほぼご自身にやってもらうようにしています。
自分の手で操作しないと身につきませんので。
僕は横で指示出しと都度説明を入れるという、現場監督みたいなことをしています(^^)
ところで、旧ファイルでの別の問題点として、ファイル構造がよく分からないうちにポータルを使用していたことがあります。
ポータルは便利ですが、ファイル構造もリレーションもよく分からないうちに使用してしまうと頭の中には混乱だけが残ります。
そこで、ファイル構造を知るためにも一部の画面ではポータルの使用を廃止し、基本的なレコードの表示と抽出を使うことにしました。
日付で検索して、見たい日付のデータを抽出する。
顧客で検索して、見たい顧客のデータを抽出する。
ひとまずはこれだけで事足りるのですが、教室のカリキュラムの都合上、ポータル機能を取り入れる必要があったのかもしれません。
ともかく、このレコードの表示と抽出という基本的な機能を知って頂くことで、よりFileMakerの構造について理解して頂けたような感じはします。
まだ道半ばですが、取り急ぎは運用できるところまで一緒に制作しました。
以前のファイルより扱いやすくなったとのことで、次のようなご感想を頂いたので掲載させて頂きます(^^)
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<Dさまご感想>
これまで自力でDB構築をチャレンジしてきましたが、毎回断念してきた経緯があります。自身の営業支援として顧客管理システムを構築し、PDCAを回し実績向上につなげたいと常々思っていました。このほどファイルメーカーとiPhoneを連動させたシステムをイメージし再度チャレンジしましたが、やはり自力は無理と考えサポート業者を探す中でJBIながにぃさんに出会えました。
費用面で折り合いがついたことも依頼の理由の一つですが、事前のコンサルテーションが丁寧で稚拙な希望も聞いていただけそうだと考え依頼に至りました。
素人の非常に曖昧な要件・希望を辛抱強く聞いていただき、今後の具体的な指針が見えてきたことは大変嬉しいです。また、現在細々と運用中の自作の小さなシステムもブラッシュアップでき、ひとまず開発期間の最低限の機能も確保できました。
本格的な構築はこれからですが、イメージしていた機能が目の前で作られて行く過程を見るに感動を覚えました。また、ファイルメーカーの概念やヒントを随所で教えていただき、より身近に感じるようになりました。
私にとってのゴールは良いシステムを構築することではなく、あくまで実績向上につながる顧客管理を実践することです。しかしそのゴールに向かい大きな一歩を進められたと感じています。
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大変嬉しいお言葉を頂き、ありがとうございますヾ(*´∀`*)ノ
なによりFileMakerを面白いと思って頂けていることが嬉しいことです♪
新ファイルを順次グレードアップさせて、Dさまの益々の実績向上を実現できるように引き続きサポートさせて頂ければ幸いです(^^)
今日も良い一日を♪
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