検索ワードでも「ファイルメーカー 時代遅れ」なんて出ることがあります。その辺のことを、ファイルメーカーで飯を食っている僕なりに考えてみました。
Index
- 僕がファイルメーカーを使い続ける理由
- AI や SaaS の時代の波
- ファイルメーカーを選び続ける幾つかの重要な要素
- それぞれの強みと弱み
- まとめ
僕がファイルメーカーを使い続ける理由
余談:お客様へのミスリードが起きないように気を配りますが、これがなかなか大変なことでして。アドバイスとともに一緒に作ってみたら、実は作業フローが違っていた、作り方を見直す必要が出た、そんなことが起こります。とにかく常に常にお客様の目線と思考を持つように自分を律します。さて、なぜ僕は長年ファイルメーカー (FileMaker) を使い続けているのだろう?とふと思うわけです。
究極なところまで絞ってみと至ってシンプルな理由が浮かびます。
「面白いから」
身も蓋もない理由ですが・・・、でも面白いのだから仕方ありません。
ファイルメーカーを "なにか" に例えると
ファイルメーカーに備わった機能が「モーター関連の部品」だとすると、それらの部品を使って三輪車も作れるし、スポーツカーだって自分の腕とアイデアで作れます。ファイルメーカーに備わった機能が「食材」だとすると、自分の腕とアイデア次第で田舎の家庭料理も作れるし、料亭の懐石料理も作れます。
自分で作って、それが思い通り動いてくれると、やっぱり面白いのです。
自分の腕とアイデア次第で…。
個人的には、「ファイルメーカー1つあれば、業務のデータ管理はほとんど網羅できる」と思っています。(1つに留まらず、最近では他のツールとの「組み合わせ」の機能も付いてきましたが)ファイルメーカーは昨今、ちょっとした小規模な使い方だとコストパフォーマンスがあまり良くない印象です。
でも、ある程度の人数やある程度のボリュームある使い方になると、小さな会社や店舗などにとっては非常にポジティブだと感じます。
時代の流れは・・・
ところが、ファイルメーカーってやつは一つひとつ自分の手でデータベースを組み立てる必要があります。世の中に目を向ければ AI だ、SaaS 型の業務システムだ(kintone や Salesforce のような)という具合に、どんどんサービスが激化しています。
必要最低限のものをパッと簡単に、チョイチョイっと作れてしまう時代が進行中です。(まあ、実際にはチョイチョイっというふうにはいきませんが)
ファイルメーカーは AI のように全自動とはいかず、地味に手間をかけて作るので時代遅れに感じられる場合があるかもしれません。
AI や SaaS の時代の波
AI は驚異的な力を発揮しています。SaaS 型の業務システム(以降、SaaS)は場所や時間にとらわれない働き方に大きく関与しています。進化し続ける AI や SaaS
例えば、これまで検索で得ていた調査を AI に置き換えたり、データの生成も任せたりしていませんか。SaaS はインターネットがあればどこからでもアクセスできます。
時代が進めば技術も進み、これらもどんどん進化していきます。
マイナス面はあるのか
AI は過去のデータから未来を予測するのに優れていますが、まだ見ぬ新しい課題や、突発的な状況の変化への対応は得意ではありません。SaaS は情報共有に優れていますが、自社の独自の業務フローに合わせて細かくカスタマイズするには限界があります。
それでも進化は止まらない
それでも AI や SaaS は、これからのビジネスにおいて不可欠な要素になるでしょう。大量のデータを高速に処理したり、パパッ、と簡易的には必要十分なシステムを展開できます。
しかも、これからますます技術革新が起き、進化し続けるはずです。
ただ、それでも僕がメインでファイルメーカーを選び続けるのは、それらのツールでは満たせない幾つかの重要な要素があるからです。
ファイルメーカーを選び続ける幾つかの重要な要素
「手作り」であることの自由度と柔軟性
ちょっと特殊な業務フローや、きめ細かな要望にジャストフィットできるのが大きなメリットです。SaaS は汎用的なニーズに合わせて設計されており、必ずしも全ての業務にフィットするとは限りません。多くの場合、用意された範囲内での設定変更にとどまります。
「あとこの項目が追加できたら…」「この処理をもう少しこう変えたい…」といった、細やかな現場の声に応えるのは難しいです。
その要望にスピーディーかつ柔軟に対応できるとすれば、やはりファイルメーカーだろうと強く感じます。
自分たちで細部まで作り込めるツールはファイルメーカーの他には無い、と断言できます。(その分、作り込むのが難しいこともありますが)
「面白い」が繋ぐ、現場との深い共感と業務改善
ファイルメーカー作りはまるで職人のように、自分の手で「これから役に立つもの」を作り上げている感覚になります。お客様と目の前の課題を分析し、必要な機能や画面構成を考えます。
それを一つひとつ組み上げていって、解決していく。
このプロセスそのものが、僕にとっては非常に面白いものとなっています。
そしてこの「面白い」という感覚は、単に個人的な満足感に留まりません。
自分たちで作ったシステムだからこそ、現場の担当者の目線で、本当に使いやすいように工夫することができます。
例えば、製造業では細かな指示書が何種類もありました。それを既存のエクセル印刷と見た目を変えずに、印刷の仕組みを入れ替えることができました。
また、服飾修理の店舗では、お渡し日や決済手段項目、金額といった各項目の入力漏れアラートを付けました。しかもそれは入力者の性格に合わせたオリジナルな調整です。
これらは手作りならではの大きな価値と結果だと感じています。
「人」が介在する
上記のいずれも、「人」が介在します。AI の回答やデータだけの SaaS とは違い、血の通った「想い」が宿ります。(ちょっとカッコイイ言い方ですが)
・現場の細やかな要望の「声」を反映。
・開発者の想いや創造性が血の通ったシステム。時に起こるバグも人間らしさがある。
・使う人同士、顔が見える距離感で改善が行われる。
・自分たちでシステムを「育てる」意識は、気持ちを主体的でポジティブにする。
それぞれの強みと弱み
小さな会社や店舗においては、必ずしもファイルメーカーが最適というわけではありません。
同様に、AI や SaaS が必ずしもベストとは言えません。
それぞれの強みと弱みを理解して取り入れることが大事だと思います。
ファイルメーカーの強み・弱み
強み⬆️
- 細部まで自由に構築できる柔軟性。
- 現場の声を細かく即時に反映。
- 内製化で成長&ITスキル向上。
- 変化に対して迅速な対応&改善。
- 人が介在する血の通ったシステム。
弱み⤵️
- 高度な機能は難易度が上がる。
- システム肥大化で属人化の懸念も。
- 最新技術への対応に時間がかかる。
- 制作者レベルが反映される。
AI や SaaS の強み・弱み
強み⬆️
- 最新機能が自動アップデート。
- 短期間導入、仕様検討不要。
- オプションで機能追加可能。
- ベンダーが最新技術を導入可能。
弱み⤵️
- 独自のニーズに合わない場合あり。
- 利用規模でコスト増の可能性。
- ベンダーに依存する可能性あり。
- クラウド保管に懸念がある場合も。
比較はしてみましたが、結局のところ「自分たちが本当にやりたいこと」に合わせて最適なツールを選ぶことが大切ですね。
そのためにまずは、自社のビジネスの規模や特性を整理することかもしれません。
そうすれば何がマッチしたツールになるのか、選択の判断基準になります。
まとめ
この記事を通して思ったことがあります。
業務効率化やコスト削減も大事ですが、何より気分良く仕事をしたいじゃないですか。
そのために画一的なツールで業務効率ができても、それがイコール「仕事が面白い」とは言えませんよね。
AI も SaaS もファイルメーカーも、仕事をするための「ツール」です。
だったら、面白い「ツール」を自分で磨きながら使うほうがいいよなあ、というのが僕の個人的な感想です。
最初の作るところは、少し大変ですけどね😉(運用が開始できれば徐々にラクになってきますよ)
制作のアドバイス・レクチャーサポートは料金がかかりますが、まずは無料相談もできます。
よろしければどうぞご利用ください^ ^ 無料相談予約へ[↗]
今日も良い一日を♪
Blogger Comment
Facebook Comment