検索ワードでも「ファイルメーカー 時代遅れ」なんて出ることがあります。その辺のことを、ファイルメーカーで飯を食っている僕なりに考えてみました。
Index
- 僕がファイルメーカーを使い続ける理由
- 「時代遅れ」という誤解
- こんなものが作れちゃう
- SaaS や AI の時代の波
- ファイルメーカーを選び続ける幾つかの重要な要素
- それぞれの強みと弱み
- まとめ
余談:お客様へのミスリードが起きないように気を配りますが、これがなかなか大変なことでして。アドバイスとともに一緒に作ってみたら、実は作業フローが違っていた、作り方を見直す必要が出た、そんなことが起こります。とにかく常に常にお客様の目線と思考を持つように自分を律します。
僕がファイルメーカーを使い続ける理由
さて、なぜ僕は長年ファイルメーカー (FileMaker) を使い続けているのだろう?とふと思うわけです。究極なところまで絞ってみると至ってシンプルな理由が浮かびます。
「面白いから」
身も蓋もない理由ですが・・・、でも面白いのだから仕方ありません。
僕はもともと工夫が大好きな人間です。(昔「冒険野郎マクガイバー」というアメリカのアクションドラマにハマっていたくらい好きです)
ファイルメーカーは自分で工夫ができる、だから面白いのだと思います。
それともう1点。
「ベースの機能は変わらないから」
ファイルメーカーは現場に合わせてカスタマイズできる柔軟なツールです。
その基本的な機能は10年以上、ほぼずっと変わっていません。
つまり「本質」は変わっていないのです。
データ管理し続けるユーザー側としては、ベースが変わらないのは非常に安心感があります。
その点も僕は評価して使い続けています。
もちろんベースの機能の外側で、ファイルメーカーは進化を続けています。
API を使えたり AI 機能も加わってきたり、最新のトレンド技術がドンドン取り込まれています。
その辺についてはこちらの記事もご覧ください「ファイルメーカー (FileMaker) は廃止予定なの?サービス終了するの?」[↗]
ファイルメーカーを "なにか" に例えると
ファイルメーカーが「モーターエンジニア会社」だとすると
色々な技術と部品が揃っているので、それらを駆使して三輪車も作れるし、スポーツカーだって自分の腕とアイデアで作れます。(分かりづらい例えかなあ⋯)ファイルメーカーが「日本中の食材が揃っている店」だとすると
自分の腕とアイデア次第で田舎の家庭料理も作れるし、料亭の懐石料理も作れます。(少しマシな例えかな⋯)要するにファイルメーカーは、
「他のツールでは実現できないようなことも具現化できる」ツールです。
・入力しやすく、見やすい画面を自分なりに作れる
・ミリ単位で印刷・PDFレイアウトを細かく設定できる
・いくつも紐づくデータ更新をボタン一発で実行させることができる
などなど、自分仕様(会社仕様)でオリジナルに作ることができるわけですね。
それが思い通り動いてくれると、やっぱり面白いのです。
「時代遅れ」という誤解
ファイルメーカーは 1985年頃に登場した歴史のあるデータベースソフトです。
そのため「カード型でしょ?」と今だに仰る方がいると聞いて驚きます。
当初は確かに「カード型」でスタートしました。
でも今やリレーショナル・データベースとして、とっくの昔に「カード型」を卒業しています。
自在なリレーション
視覚的にドラッグでフィールド同士を繋ぐことができます。そして、かなり複雑なリレーションにも対応できます。
※但し、独特な性質を理解しないと管理コストが上がるので注意です。適当にリレーションして後々修正できなくなった事例もあります。
画像・動画・PDFなどを格納できる先駆者としての存在
データベースに画像や動画を格納し、その状態で再生もできてしまいます。昨今では Web データベースで出来るものも増えてきました。
しかしファイルメーカーは "他のファイルを格納できる" 先駆者として君臨するソフトだと思います。
1レコードに画像や PDF を表示できるのはなかなか凄いことです。(容量肥大には注意)
どんな環境にも対応
Windows、Mac、iPad, iPhone といったマルチデバイスによる情報共有が可能です。また、FileMaker Cloud、FileMaker Server を契約して使えれば Web 経由での情報共有も可能です。
さらにオフライン環境でも使えるため、工夫次第であらゆる状況に対応できるのは強力です。
API 連携も AI も
「カード型」しか知らない方には驚く進化かもしれません。API を使えば他のシステムともシームレスに連携できます。
用意された関数を使うか、Claris Connect を使う選択肢もあります。
そして AI にも徐々に対応しつつあります。(まだ道半ば)
もう「カード型」という概念は捨ててください(笑)
こんなものが作れちゃう
ファイルメーカーではこんなものが自作できちゃいます。
・オリジナルの請求書を PDF に出力できちゃう。自動で決まったフォルダに保存できちゃう。(やろうと思えばメール送信までできちゃう)
・未発行書類データを検出してアラート通知できちゃう。
・紐づくデータの集計を出せちゃう。
・画像を格納しておいてタイトルやファイル名で検索できちゃう。
・たくさんのデータをワードで絞って選択できるようにできちゃう。
・iPhone で撮影したレシートを OCR でテキスト文字化してデータ格納できちゃう。
・iPhone の位置情報を取得してデータ格納できちゃう。
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自分の腕とアイデア次第で…。
個人的には、「ファイルメーカー1つあれば、業務のデータ管理はほとんど網羅できる」と思っています。(最近では他のツールとの「組み合わせ」機能も充実してきて更に網羅が広がった)ファイルメーカーは昨今、ちょっとした小規模な使い方だとコストパフォーマンスが良いとは言えない印象です。
でも、ある程度の人数や、ある程度のボリュームの使い方になると、小さな会社や店舗などにとっては非常にポジティブだと感じます。
SaaS や AI の時代の波
そんな面白い(と個人的に思っている)ファイルメーカーってやつは、やはり弱点もあります。現状では、一つひとつ自分の手でデータベースを組み立てる必要があるのです。
世の中に目を向ければ、場所や時間にとらわれない SaaS 型の業務システムが(kintone や Salesforce のような)成熟しています。
また、今はいろんな AI が驚異的な力を発揮してきています。
ファイルメーカーは AI のように全自動とはいかず、地味に手間をかけて作るので時代遅れに感じられる場合があるかもしれません。
※ なお、2025 年現在のファイルメーカーには AI に関する機能も続々追加されています。
進化し続ける AI や SaaS
例えば AI は、これまでの検索からチャット型で教えてもらえたり、データの生成もしてくれます。SaaS はインターネットがあればどこからでもアクセスできます。
時代が進めば技術も進み、これらもどんどん進化していくでしょう。
ファイルメーカーは?
業務効率化ツールとして進化したこともあり、AI を使えるイメージが湧きにくいかもしれません。それでも 2025 年現在は AI との連携機能などが実装されいて、今後も増えていくと予想されます。
現状では正直に言って、AI に詳しくない人でも使いこなせるかというと疑問符が付きます。
ただ、今後5年以内くらいには、それこそ誰でも気軽にファイルメーカーで AI 機能を使える日が来ると思っています。(個人的見解)
ファイルメーカーで自在に AI を使えるようになれば相当面白いことになるだろうと思います。
ファイルメーカーを選び続ける幾つかの重要な要素
「手作り」であることの自由度と柔軟性
ちょっと特殊な業務フローや、きめ細かな要望にジャストフィットできるのが大きなメリットです。SaaS は汎用的なニーズに合わせて設計されており、必ずしも全ての業務にフィットするとは限りません。多くの場合、用意された範囲内での設定変更にとどまります。
「あとこの項目が追加できたら…」「この処理をもう少しこう変えたい…」といった、細やかな現場の声に応えるのは難しいです。
その要望にスピーディーかつ柔軟に対応できるとすれば、やはりファイルメーカーだろうと強く感じます。
自分たちで細部まで作り込めるツールはファイルメーカーの他には無い、と断言できます。(その分、作り込むのが難しいこともありますが)
「面白い」が繋ぐ、現場との深い共感と業務改善
ファイルメーカー作りはまるで職人のように、自分の手で「これから役に立つもの」を作り上げている感覚になります。お客様と目の前の課題を分析し、必要な機能や画面構成を考えます。
それを一つひとつ組み上げていって、解決していく。
このプロセスそのものが、僕にとっては非常に面白いものとなっています。
そしてこの「面白い」という感覚は、単に個人的な満足感に留まりません。
自分たちで作ったシステムだからこそ、現場の担当者の目線で、本当に使いやすいように工夫することができます。
例えば、製造業では細かなエクセルの指示書が何種類もありました。それをファイルメーカーでレイアウトを似せて作り、自動化された印刷業務へとスムーズに移行することができました。
また、服飾修理の店舗では、お渡し日や決済手段項目、金額といった各項目の入力漏れアラートを付けました。しかもそれは入力者のクセや性格に合わせたオリジナルな調整です。
これらは手作りならではの大きな価値と結果だと感じています。
「人」が介在する
上記のいずれも、「人」が介在します。AI の回答やデータだけの SaaS とは違い、血の通った「想い」が宿ります。(ちょっとカッコイイ言い方ですが)
・現場の細やかな要望の「声」を反映。
・開発者の想いや創造性が宿る血の通ったシステム。時に起こるバグも人間らしさがある。
・使う人同士、顔が見える距離感で改善が行われる。
・自分たちでシステムを「育てる」意識は、気持ちを主体的でポジティブにする。
それぞれの強みと弱み
小さな会社や店舗においては、必ずしもファイルメーカーが最適というわけではありません。
同様に、AI や SaaS が必ずしもベストとは言えません。
それぞれの強みと弱みを理解して取り入れることが大事だと思います。
ファイルメーカーの強み・弱み
強み⬆️
- 細部まで自由に構築できる柔軟性。
- 現場の声を細かく即時に反映。
- 内製化で成長&ITスキル向上。
- 変化に対して迅速な対応&改善。
- 人が介在する血の通ったシステム。
弱み⤵️
- 高度な機能は難易度が上がる。
- システム肥大化で属人化の懸念も。
- 最新技術への対応に時間がかかる。
- システム内容は制作者のレベル次第。
AI や SaaS の強み・弱み
強み⬆️
- 最新機能が自動アップデート。
- 短期間導入、仕様検討不要。
- オプションで機能追加可能。
- ベンダーが最新技術を導入可能。
弱み⤵️
- 独自のニーズに合わない場合あり。
- 利用規模でコスト増の可能性。
- ベンダーに依存する可能性あり。
- クラウド保管に懸念がある場合も。
このように比較はしてみました。
が、結局のところ「自分たちが本当にやりたいこと」に合わせて最適なツールを選ぶことが大切ですね。
そのためにまずは、自社のビジネスの規模や特性を整理することかもしれません。
そうすればどんなツールがマッチするのか、選択の判断基準になります。
まとめ
この記事を通して思ったことがあります。
業務効率化やコスト削減も大事ですが、何より気分良く仕事をしたいじゃないですか。
画一的なツールで業務効率ができても、それがイコール「仕事が面白い」とは言えませんよね。
AI も SaaS もファイルメーカーも、仕事をするための「ツール」です。
だったら、面白い「ツール」を自分で磨きながら使うほうがいいよなあ、というのが個人的な感想です。
最初の作るところは、少し大変ですけどね😉(運用が開始できれば徐々にラクになってきますよ)
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今日も良い一日を♪
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