投稿内容:「iPhone または iPad と FileMaker を使って情報共有したい」
FileMaker では iPhone や iPad が使える
Apple 社の子会社である FilaMaker 社*は iPhone や iPad との連動機能に力を入れてきています。
アメリカの Apple 社の株価が高値を更新し続けていますしね。
*2019年8月に FileMaker 社から Claris 社に社名及び組織変更が行われました。
iPhone、iPad が絶好調でしょうから、当然そういう流れになるのでしょう。
確かにパソコンを持ち歩くよりも、iPhone や iPad を持ち歩く方がスマートです。なんなら人によっては入力もしやすいです。
使い方としては、例えば画像や動画。音声ファイルも入ります。手入力でのサイン(署名)も iPhone や iPad で割と簡単に保存できたりします。
そういうイメージを持って FileMaker を購入した方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

※ 旧バージョン17 の画像
実際に使うとなるとハードルが高いと実感
ところが実際に iPhone や iPad でソリューションを運用しようと思うと、これがなかなかハードルが高かったりします。
まず、そもそも FileMaker Pro(Advanced)を使ってファイル(アプリ)を作らないと何も始まりません。
iPhone や iPad では FileMaker Go という無料アプリを App Store からインストールして使いますが、その FileMaker Go だけではアプリ制作はできないのです。
それならと FileMaker Pro(Advanced)を買って、簡単にでもファイルを作って、ようし iPhone だ!と思っても、さてどうすればいいのやら?となります。
iPhone で何とか使えたとしても、運用となるとパソコンとの同期だったり何だったりといくつもの障壁が立ちはだかります。

*2020年以降は FileMaker 19 や 2023、2024 とバージョンアップしています。
環境や運用方法によってかなり違う
○外出先でのデータ更新
iPhone や iPad は外出先で使いたい、という方にとってはハードルはやや高くなります。① FileMaker Server(または FileMaker Cloud )が必要な場合
何も考えなくても常にデータが最新に保たれることをイメージしているとしたら、FileMaker Server が必要です。
その場合に二つほどハードルがあります。
まず一つ目は、コスト面です。サーバー機またはクラウドの環境が必要で、その費用がかかります。
二つ目のハードルが、多少なりとものサーバーの知識やネットワークの知識が必要になることです。(ポート開放やファイアウォールなどが関わってきます)
【朗報】なお、FileMaker Cloud の場合は自分で構築の必要がないため比較的導入しやすいです。
といっても、そうしたハードルが霞むほどに、情報共有ではかなり優位性を発揮します。
FileMaker Server にインターネットを介してアクセスすることになり、外出先だろうとオフィス内だろうと社内外からデータ共有できます。
複数人同時にアクセス*して、誰かがデータを書き換えたら即座にデータ更新され、常に最新データに保たれます。
*契約の種類によって同時接続ライセンス数は変わってきます。
② FileMaker Server(または FileMaker Cloud )が不要な場合Case1
外出先では共有できません。オフィス内の同じ Wi-Fi 内で共有します。
FileMaker Pro(Advanced)が入ったパソコンがあれば、同じ Wi-Fi 内であれば FileMaker Server がなくてもデータ共有ができます。
この場合、パソコンがサーバーの役割を果たします。
サーバー機と FileMaker Server を用意する必要がないためコストは抑えられます。
※但し、現在ではセキュリティやファイル保全の観点から「テスト目的」での利用に限定されています。
③ FileMaker Server(または FileMaker Cloud )が不要な場合Case2
デバイス単体で動かします。
iPhone や iPad には都度最新の FileMaker ファイルを入れます。
一番簡単な方法は iCloud ドライブにアップし、そこからダウンロードするやり方でしょうか。
ただ、データの同期はけっこうハードルが上がります。
外出先でデバイス内のデータ更新を行ったら、オフィスに戻りパソコンのデータと同期する必要が出てきます。
同期はスクリプトなどを使って仕組みを構築する必要があります。
データは上書きで良いのか、常に新規追加でいいのか、充分に仕様設計してから構築しないと、同期がうまくいかなかったりデータが毀損したりします。
仕組みを構築するための学習コストや時間のコストが多くかかると思われます。
○オフィス内などでのデータ更新
上の②に該当します。オフィス内など Wi-Fi 範囲内で事足りるような場合にはコストもかからず、費用対効果のある有意義な運用ができます。
店舗のレジや商品管理などには充分に使えるでしょう。
結局のところ・・・動画を見てもらうのが良いかも
色々書いてきましたが、サーバーやらクラウドやらが登場するなど難しい内容になったかもしれません。
上記に関連した内容の動画を作って Youtube にアップしています。
もしかしたらその動画を見てもらうほうが iPhone で FileMaker を使うことに関してはイメージがつきやすいかもしれません。
↑↑ クリック ↑↑
▶こちらにも改めて書いた記事があるのでよろしければどうぞ
iPhone や iPad での利用シーンはとにかく多岐に渡っています。
FileMaker はそのどのシーンでも対応できるため、正解がないとも言えるので複雑に感じます。
とにかくも、まずは FileMaker Pro(Advanced)を使ってファイル(アプリ)を作るところからがスタートです。
苦労の先には喜びがある。
ということで、諦めずにステップバイステップですね!(^O^)
一応、公式の技術仕様を貼っておきます。
ご参考にどうぞ♪
技術仕様 FileMaker Go 17 システム条件 FileMaker Go 17 は iPad および iPhone 向けに設計された単一のユニバーサルなアプリケーションで、App Store からダウンロードできます。
FileMaker Go 17 は iOS 11.2 またはそれ以降のバージョンが実行されている iOS デバイスと互換性があり、iTunes 12.x 以上が必要です。
サポートされる言語 FileMaker Go 17 は、次の言語で利用できます:日本語、英語、フランス語、イタリア語、ドイツ語、スウェーデン語、オランダ語、スペイン語、中国語 (簡体字)、韓国語、およびポルトガル語 (ブラジル)。
FileMaker Go を使うには カスタム App の作成や修正には FileMaker Pro Advanced が必要です。
FileMaker Go では、カスタム App の作成や修正はできません。
ファイルの互換性 FileMaker Pro 12 および FileMaker Pro 12 Advanced 以降を使用して作成されたカスタム App は、FileMaker Go 17 で使用することができます。
FileMaker 12 よりも前のバージョンで作成されたカスタム App を変換する方法については、こちらを参照してください。
ホスト互換性と接続数の上限 FileMaker Go 17 用にカスタム App をホストする前に、下記のソフトウェアに最新の更新を適用する必要があります。
ホスト 接続数の上限 FileMaker Pro 17、16、および 15 Advanced または FileMaker Pro 16 および 15 5 クライアントまで同時に接続できます。
FileMaker Server 17 および 16 最大 500 ユーザまで接続可能です。
* FileMaker Server 15 最大 100 ユーザまで接続可能です。
* FileMaker Cloud 1.17 および 1.16 最大 100 ユーザまで接続可能です。
* *FileMaker Cloud または FileMaker Server でホストされているカスタム App に FileMaker Go からアクセスするにはユーザライセンスが必要です。
FileMaker Go の接続数は、ハードウェア、アプリケーションの設計、オペレーティングシステム、またはライセンス契約により制限される可能性があります。
廃止および取り除かれるテクノロジー FileMaker, Inc. では、FileMaker プラットフォームの改良のために、最新技術への投資を継続的に行っています。
これにより、FileMaker ソフトウェアの将来バージョンにおいて、特定の機能やオペレーティングシステムの対応が廃止される可能性があります。
廃止予定のテクノロジーに関する一覧は、こちらをご覧ください。
引用 - FileMaker公式ナレッジ
今日も良い一日を♪
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